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ぬくもり動物日記

吐き気がとまらない…実はこわい異物

こんにちは、まいたけです!
関東も梅雨入りしましたね🙆

さて、今回は『誤食、異物』についてです。

ぼくも実は毛布やロープが大好きで、
よくかじっています。
夢中になっているうちに
いつの間にか間違って一部を食べてしまうこともあります。
みなさんのおうちのわんちゃんや猫ちゃんはどうですか。

僕の場合、幸いうんちにでていますが
胃にたまってしまうときは
ムカムカして何回か吐いてしまいます。

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みなさんもご存知だと思いますが
僕たちには食べてはいけないものが
たくさんあります。

チョコレートやブドウ、タマネギなどなど
挙げたらきりがないですね😫
少量では問題がないものもありますが、
個人差が大きいのは言うまでもありません。

猫ちゃんでは、ユリ中毒が多いです。
気持ち悪くなると思わず草を食べたくなるのですが、そのときにユリ科の葉を食べてしまうことがあるんです…。
命を落としかねない怖い中毒なんですよ💦

そして、人間だって食べたらいけないものも
僕たちは口にいれて、そのまま飲み込むこともあります!
例えば、お弁当のおかずについている小さな竹串、つまようじ、骨付きチキンの骨、お父さんの趣味の釣り針、コイン、スポンジ、タオル、ハンカチ、靴下、よく遊んでいるボール、お散歩の途中にある小石や砂利……などなど……

これらはすべて、手術で取り除かれたことのある異物です。
竹串が胃や筋肉、皮膚を通過して外側にとびでてしまったお友達もいました。
お父さんの靴下を丸のみしてしまったお友達もいました。
骨の破片が腸をやぶってしまい、腹膜炎、敗血症でぐったりした状況で発見された子もいました。

飼い主さんが見ているとこで飲み込むこともあれば、目を離したときにのみこんでいることも多いです。
そして、気づかれる症状としては、
『嘔吐、食欲がない、元気がない』
です。
胃の違和感から吐いていることもあれば、
腸につまって、腸閉塞から激しい嘔吐を繰り返すこともあります。

食後30分程度であれば、吐かせてみることは可能ですが、時間がたつとなかなか適応にならないこともあります。

多くの子は、麻酔をかけて、
胃や腸にある異物をとる手術をすることになります。

実際にわんちゃんからでてきた異物たちです。
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この子の症状は、くりかえす嘔吐と食欲不振でした。
レントゲンをとると胃と腸に、ボール様の丸いものと石がうつってきました。

手術後はすっかり元気になり、
入院中も流動食→やわらかいごはんとたいらげていき、しっぽを振りながら退院していきました😊✨
嬉しいですね❗

しかし中には、異物がささり、腸がやぶれて
感染によりぐったりした状態で発見された子もいて
残念ながら助けてあげられませんでした。

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早期発見が重要になる誤食、異物。
何か食べたかもしれない!吐き気がとまらない!
そんなときは早めに病院を受診してくださいね😺

僕たちは、色々なものに興味があったり、食い意地がはってしまったり、気になるものは口にいれてみたくなります。
僕たちの誤食を防ぐには、飼い主さんの協力が必要になります✨
口にいれてはいけないものは、①落とさない②近づけない③置かないが大事になります。
普段遊んでいるものも、危険がいっぱいなこともあります。
詰まらせる恐れがあるものは、なるべく飼い主さんの見ていられるときに与えてください。
ボールは大きめのものを選んであげたり
大きなおやつはちぎってあげたり
そんな一工夫で、リスクを激減することができますよ😊✨

ぬくもり動物日記

FIV~猫免疫不全ウイルス~

こんにちは、おなじみのまいたけです。
今日は、猫ちゃんの感染症『FIV(猫免疫不全ウイルス)』についてのお話です。

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うちの子、お外にいっちゃうのよね…
口内炎がひどいなぁ…
猫風邪が治らない…繰り返してしまう…

そんなことはありませんか。

もしかしたらFIVに感染している…なんてことがあるかもしれません。

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猫免疫不全ウイルス(FIV)は、
レトロウイルスという種類のウイルスが原因になります。

感染経路としては、
喧嘩による咬傷、唾液を中心とした濃厚接触
お母さんからの垂直感染などがあります。

感染すると、

急性期:発熱、リンパ節の腫れ

無症候キャリア期:免疫が成立します

持続性全身性リンパ節症期:全身性のリンパ節の腫れ(発症しないこともあります)

AIDS関連症候群期:口内炎や歯肉炎、風邪様症状、皮膚病など

AIDS期:日和感染、貧血、がん

このように徐々に進行し、様々な感染症にかかりやすくなります。
その他に徘徊など行動がおかしくなったり、腎臓に障害をおこすこともあります。

有効な治療はなく、基本的には対症療法になっていきます。
しかし、AIDS期まで進行してしまった子は、
なかなか救うことが難しくなっていきます。

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FIVはお外の猫ちゃんからもらうことが多いので
お外へいく子の場合は
感染している可能性が高くなります。

FIVは血液検査で感染の有無を調べることができます。
1~2ヶ月以内の感染となると陰性になることがありますので、2ヶ月くらいあけて再検査をすることがあります。
さらに子猫の場合は、お母さんからもらった免疫の可能性もあるので、およそ半年齢での検査をおすすめします。

もし、検査で陰性であることがわかれば
FIV感染を防ぐワクチンがあります。

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初回の年は、
約1ヶ月間隔で、合計3回打つ必要がありますが、
最初の年をがんばれば
それ以降は1年に1回のワクチンになります。

当院では、
3種混合ワクチン、5種混合ワクチンがありますが、FIVワクチンは混合ワクチンに含まれていません。
そのため、FIVワクチンは
混合ワクチンとは別に打つ必要があります。

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お外に興味をもっている、
お外によくでてしまう、
子猫をひろった、
そんな方は是非ご相談ください🙆

私たちの行動で、
猫ちゃんを感染症から救うことができます😺😺

もう少し詳しくききたい方も
どうぞお気軽にお問い合わせください😊

ぬくもり動物日記

身近にたくさん!マダニに注意!

こんにちは、まいたけです。
猛暑日が続いて
ぼくたちにはとても過ごしにくくなりました。
みなさんも熱中症には
気をつけてくださいね😭

さて、今回はマダニのお話です。

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血を吸わないときは数ミリ程度の大きさですが、
血を吸うと何倍にもなるマダニ。

草むらなどにひそんでいて
人や動物が発する熱や二酸化炭素をめがけて
近づいてきます。

マダニは、頭を皮膚につっこみ
セメント物質を含む唾液を分泌して
自分が簡単には抜けないようにしっかりと頭を固定して、血を吸います。

その際に、様々なウイルスや寄生虫など
動物にうつしてしまいます。

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お外から帰ってきた猫ちゃん、
目の下にダニがついてしまいました。

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わんちゃんだけじゃなく、
マダニはもちろん猫ちゃんにもくっつきます。

血を吸って大きくなってしまいました。

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マダニを見つけたら
ご自身でとり除かずに病院にきてください。
マダニは頭をしっかりと固定しているため、
胴体部分をもって引き抜いてしまうと
頭部が動物の体に残ってしまう可能性が高くなります。
その部位が腫れたり、感染をおこすことがありますので、病院での処置を行いましょう。

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マダニの予防・駆虫の方法は
お薬によって行います。

マダニ忌避効果はありませんが、
寄生してしまったマダニを速やかに駆除し
おとしてくれます。

わんちゃんの場合は、
フィラリア薬と一緒になっている食べるお薬、ノミ・マダニを予防する食べるお薬、滴下するお薬があります。

猫ちゃんの場合は、
滴下するお薬があります。

この地域は、マダニもたくさんいますので
積極的な予防をおすすめします。

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関西地方では、マダニが媒介するSFTSが問題になっており、猫の感染もみられています。

千葉県ではまだ報告がありませんが、
警戒が必要です。