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ぬくもり動物日記

おうちでできる健康チェック~パート1

こんにちは、まいたけです。

台風の発生も多くなり、お盆も大変でしたね。

海はまだまだ荒れ模様のようです。

ぼくも初めての海水浴を断念しました。

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わんちゃんも入れるビーチもあるようなので、

とても楽しみにしていたのですが…。

みなさんも十分に気をつけてください。

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さて今回のテーマは「おうちでできる健康チェック」です。

 

①目

・目ヤニはでていませんか

・涙目になってはいませんか

・目は乾いていませんか

・まぶしそうに目をしょぼしょぼさせていませんか

・片方の目がとびだしてはいませんか

・結膜(まぶたの裏)は腫れていませんか

・まぶたは腫れていませんか

・白目が黄色くなっていませんか

・白目が赤くなっていませんか

・黒目はにごっていませんか

・黒目(レンズ)が白くにごっていませんか

・左右の黒目の大きさは同じですか

 

小型犬のわんちゃんでは、逆さまつげで目が傷ついてしまうことがあります。目の痛みがありますので、ショボショボさせたり、涙が増えたり、目が充血したりします。

また、キャバリアやシーズーなど目が大きく前方にでているような子は、ドライアイになりやすいです。ドライアイは目に傷がとてもつきやすい状態です。症状は目が乾いていたり、目ヤニが増えたり、目に表面が白くにごったりします。

どちらの病気も目に傷ができ、悪化すると目に穴があいてしまうこともあります。

柴犬は緑内障になりやすい犬種でもあります。目の充血や目が前に飛び出すように腫れてしまうこともあります。目に痛みがありますので、目をショボショボさせる症状がでやすいです。重症度によっては入院点滴が必要です。また失明につながる病気ですので、早めの対処が必要です。

年とともに黒目が白くにごってきた…白内障?と心配になることも多いと思います。しかし、レンズがにごったように見えてくる多くの子は「白内障」ではなく「核硬化症」の可能性が高いです。「核硬化症」は加齢性の変化ですので経過観察となります。一方で白内障は進行のレベルがあり、目薬もあります。根本的な治療は外科になります。白内障はまだごく初期だと肉眼だけではなかなかわからないこともありますので、検眼鏡の検査を行うことになります。

 

猫ちゃんで多いのは猫風邪による結膜炎です。鼻水、くしゃみといった風邪の症状と一緒に目に異常がでること多いです。ワクチン接種によって重症化を防ぐことができます。ワクチンをうっていない場合は、高熱・食欲不振などの症状へ進行することがあります。

白目が黄色くなっている場合は「黄疸」です。肝臓や胆嚢、免疫の病気、感染症などさまざまな病気が疑われます。緊急を要することが多いため、早めの受診をおすすめします。

 

ほかにも目の病気は、がんや先天性異常、網膜剥離などたくさんあります。

 

②鼻

・鼻はしめっていますか

・鼻の色がうすくなっていませんか。一部色がぬけはじめたということはありませんか

・鼻水はでていませんか

・鼻血はでていませんか

・鼻は曲がっていていませんか

・片方だけ腫れてはいませんか

 

鼻が乾いている場合は、寝起きなどを除いて、どこか体の不調がある・脱水がある場合があります。

ダックスをはじめとする多くの犬種で膿のまじった鼻水やくしゃみ、透明な鼻水が増えるといった症状は歯周病が原因です。おくちも合わせてみてあげましょう。顔が腫れていることもあります。抗生剤で多くの場合はよくなりますが、繰り返します。根本的な治療は麻酔をかけて歯をぬき、きれいにしてあげることです。

鼻が曲がる症状は多くに場合がんが原因です。猫ちゃんの場合、片方の鼻が腫れる、鼻血がでるといった症状は早急に受診をおすすめします。鼻の中にがんができている可能性があります。

犬で鼻が白くなる場合は、これも「リンパ腫」というがんが原因です。早急に治療が必要になります。

 

猫ちゃんの鼻水は多くの場合、猫風邪です。おくちがただれていたり、歯石や歯肉炎がある子では、おくちのばい菌が悪さをして膿のまじった鼻水がでたり、顔がはれたりということがあります。口内炎がひどくなると食欲も減ってきますので、注意が必要です。

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内容が盛りだくさんになってしまいますので、

パート1はここでおしまいです。

秋は人間もわんちゃん、猫ちゃんも健康診断シーズン!!

日頃見れていない部分も、しっかり見てあげてくださいf:id:NuKuMoRi_AMC:20190104211256g:plain

病気の早期発見が大切です♪

次回の「おうちでできる健康チェックパート2」は「くち」・「耳」です。

更新をお楽しみに~f:id:NuKuMoRi_AMC:20190107122749g:plain

ぬくもり動物日記

夏に多い病気~犬の皮膚病

暑くなってきましたね!
こんにちは、まいたけです。
関東はもうすぐ梅雨明けですね✨
この梅雨はずっとどんよりでしたね☔
今週末からは、きびしい暑さとの闘いですね!

わんちゃん、ねこちゃん
熱中症には十分気をつけてくださいね!
ぼくもなるべくクーラーのきいた部屋で
水分をしっかりとって暑さをしのぎたいと思います!

さて、今日のテーマは
『犬の皮膚病』です。

暑くてじめじめしたこの時期☀️☀️
わんちゃんの皮膚病がぐっと増える時期でもあるんです。

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主な症状はやはり『かゆみ』『赤み』です。
足の裏、脇の下や太ももの付け根にできやすい皮膚病や、場所を問わずできる皮膚病があります。

皮膚病というとかなりの病気が含まれますが
この時期に増えてくるみんなのお悩みは
『表在性膿皮症』と『マラセチア性皮膚炎』です。

これらの皮膚病は基本的にわんちゃんどうしで
うつるものではありません。
体質や清潔にされていない皮膚でおこってきます。

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『表在性膿皮症』は赤い斑(紅斑)ができます。
かゆみを伴い、かさぶたができることがあります。
原因は自分の皮膚にいるバイ菌(細菌)です。
自分の免疫で自然と治ることもありますが、
広がる場合や症状がでている場合は
治療しましょう🐹🌱
範囲が限られている場合は、シャンプー療法を行います。
消毒成分が入ったシャンプーを使い、バイ菌を消毒、洗い流します。
ただし、2日に1回程度の患部のシャンプーが必要になるので、
シャンプーが難しい場合は抗生剤の飲み薬になります。
また、皮膚病の範囲が広い場合も、
シャンプーが難しくなるので、
抗生剤の飲み薬をおすすめします。

まれに抗生剤が効きにくい耐性菌による膿皮症もありますので、治療していても治りが悪い場合は
すぐに相談してください。
多くのわんちゃんは、1~3週間で治ります。
耐性菌が疑われる場合は、
かさぶたを一部はがして、バイ菌をとってきて
薬剤感受性試験を行います。
これはどの薬剤に耐性があり、どの薬剤が効果があるのかを調べる試験です。
この試験によって、より効果のある抗生剤を選択するかたちになります。

この皮膚病の場合、処方される抗生剤は
1~3週間と比較的長期間になります。
耐性菌をうむ原因にもなりますので、
処方された抗生剤は自己判断でやめず
症状が少しおさまってきていても
飲み続けてくださいね🐱
また、飲んでいても広がっている、悪化している場合はすぐに教えてください。

膿皮症は再発することもあるため
定期的にシャンプーを行い、皮膚を清潔に保ちましょう✨
また、体をよくみてあげるようにして
皮膚病が広がる前に早期発見を心がけましょう✨

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『マラセチア性皮膚炎』は皮膚全体が赤っぽくなるのが特徴です。
脇の下や太ももの付け根など
よくこすれる部位の発症が多いです。
また、足の裏の肉球の間や指の間にも多いのがこの病気です。
分泌物が多く、脂っぽい、皮膚や毛がしっとり、もしくはべたつきやすい子が発症しやすくなります。
体質もありますので、
毎年繰り返したり、夏だけでなく冬にもなってしまう場合もあります。
そのため皮膚のかゆみが長期間、慢性的にあり
皮膚がピンクから黒っぽくなったり、
つるつるからごわごわ像の皮膚のようになったりします。
※この皮膚の変化は、この皮膚病に限らず
アレルギーやアトピー様皮膚炎がある子にも
でてくる、慢性的な皮膚炎の特徴です。

原因はマラセチアというカビの一種です。
カビといっても、黒カビや青カビようなカビではなく、
イースト菌といった酵母菌の一種で丸く、
例えるなら雪だるま⛄のような形をしています。
この菌は正常の皮膚にもいる菌で、
皮脂が大好きです。
そのため脂っぽい子は、この菌が爆発的に増えることがあり、増殖しすぎたマラセチアが原因でおこるとされています。

治療としては、まずかゆみ止めを塗り薬や内服で使っていきます。
さらに定期的に脂も落とせるようなシャンプーを使って、体を清潔に保ちます。
これだけでよくなる子がほとんどです。
マラセチアがかなり多い場合は
抗真菌薬を内服で使うこともありますが、
あまり多くはありません。
この皮膚病は体質が大きく関わるため
再発しやすいというところが問題です。
1週間に1回(個体差はもちろんあります)程度の
定期的なシャンプーが必要になることもあります。
そのため、おうちでのケアが再発には
とても重要になってきます。
おうちでシャンプーが難しい場合は
当院でも薬浴を行っていますので
ご相談くださいね😊

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おうちのわんちゃんはどうでしょう。
かゆみはでていませんか?
皮膚病だけでなく、
外耳炎も多い時期になります。
皮膚病は、放っておくと皮膚が黒くなる、かたくなるといった変化がおきます。
外耳炎も、皮膚のごわつきや軟骨が増えてガチガチにかたくなるといった変化があります。
かゆみがでている場合は
早めに受診してくださいね✨✨
わんちゃんのスベスベの皮膚を保ってあげましょう😄

また、年齢を重ねてから皮膚病がでる
または皮膚病が悪化するといった原因には
内分泌疾患(ホルモンの病気)や様々な病気が
隠れていることがあります。
思い当たることがありましたら、
そのことを含めてご相談くださいね🐱
その場合は血液検査や超音波検査をすることがあります🌱
内分泌疾患の治療を行うことで、
皮膚病が劇的に改善することもあります。

かゆみはストレスや睡眠不足の原因になります。
人間もかゆみがあるとイライラするように
ぼくたちもかゆみがあるとストレスがたまります。
早期発見早期治療で
ぼくたちの肌の健康を守ってほしいです😊‼️

 

暑さが厳しくなってきましたね✨
みなさんも、体調の変化には十分気をつけて🌱

ぬくもり動物日記

実は多い猫のフィラリア感染!?~予防が大事!

こんにちは!まいたけです!!

雨が続きますね…。。。

晴れ間がとても貴重になってきました…お洗濯が部屋干しになって大変です。

気温差が大きくて、ぼくは下痢をしてしまいました。

みなさんも気をつけてくださいね!

 

さて!今日のテーマは「猫のフィラリア症」です。

 

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フィラリアはみなさんご存知でしょうか。

犬の心臓に寄生することで有名な寄生虫です。

蚊に吸血されることで、皮膚から体内に侵入します。

皮下組織や筋肉を移動しながら成長し、最終的に血管内に侵入、

心臓や肺動脈に住み着きます。

本来は犬の寄生虫ですが、実は猫にも感染をしているんです。

蚊にさされることで体内に侵入しているのは、犬も猫も同じです。

犬と異なるのは、成虫まで成長できるかどうかということです。

先ほども述べましたが、本来は犬の寄生虫ですので、猫が感染した場合は、

仔虫たちは成虫になれずに免疫でやっつけられてしまうことが多いのです。

しかし、免疫機構をたくみにすり抜けて成虫になることも確認されています。

 

都内で調べた結果によると、猫白血病ウイルスに対しての感染よりも

フィラリアにかかっている、かかったことがある猫ちゃんが多いとのことでした。

抗体がある(フィラリアにかかったことがある)猫ちゃんの頭数を調べると、

10頭に1頭の割合で、マンション10階に住む猫ちゃんにも感染していたのです。

もちろんお外にでたことがない室内飼育の猫にも感染報告があります。

 

千葉県香取市ではフィラリア症例はまだまだ多く、ひと夏予防を忘れてしまうと

フィラリアにかかってしまう子がでているのが現状です。

都内では予防意識が高まり、

あまりフィラリア症例に出会う機会はなくなってきていますが、

千葉県ではまだ多くの地域でフィラリア陽性の子に出会います。

猫ちゃんに関しても、リスクは都内よりも高い可能性があります。

実際に匝瑳市で猫ちゃんのフィラリア症が確認されているんです。

 

成虫が犬と同様に心臓や肺動脈に寄生してしまった場合は

犬より心臓が小さな猫は症状がでやすいとも言われています。

また、仔虫自体も悪さをすることがあり、免疫でやっつけられた仔虫に反応し

呼吸器症状をメインに症状がでることがあります。

 

こんな症状……ありませんか??

咳がでる・呼吸がはやい・呼吸が苦しそう・口をあけて呼吸をする・吐く

 

そして何より、猫ちゃんの場合、経過がはやく、

急に食べなくなったり、元気がなくなり

突然死や2~3日で亡くなることが多く、診断・治療が難しい病気です。

 

診断では血液検査やレントゲン検査、心臓超音波検査を実施しますが、

検査で偽陰性がでることが多いのです。

そのため検査を何回か実施しする必要がでてくる場合があります。

 

治療に関しても特効薬というものはなく

ステロイド剤を使って炎症を抑えるかたちになります。

寄生数が多く心不全のようなかたちになっている場合は

手術で摘出することもありますが、やはりリスクが伴います。

 

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そこで重要なのは、

猫ちゃんもフィラリアをいかに予防するかということです!!!

 

現在、当院ではノミ・マダニの予防に加えてフィラリアも同時に予防できる

スポットオン製剤(首筋に垂らすタイプ)を使用し、すすめています。

1ヶ月に1回滴下するだけで、ノミ、マダニ、フィラリアが予防できますので、

外とおうちを行き来する猫が多いこの地域では特におすすめしています。

もちろん、蚊は室内にも容易に侵入しますので、

完全室内飼育の猫ちゃんでも予防は必要になります。

 

猫ちゃんの飼育頭数が増えてきていますが、予防意識はまだあまり高くありません。

わんちゃんでは、

ワクチンやフィラリア予防など、感染症に関して意識が高まっており、

飼い主さんも知識としてもっていらっしゃる方が多くなりました。

猫ちゃんに関しても同様で、

ワクチン接種や、ノミ、マダニ、フィラリアといった寄生虫疾患の予防が必要ですが、

まだまだ病気のことを知らない方もいらっしゃいます。

わからないことがあれば、ぜひお問合せください!!

大事な猫ちゃんを感染症から守り、元気に長生きを目指しましょう☻

 

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