こんにちは、まいたけです。
涼しくなって秋になりましたね
今回は「猫の尿道閉塞について」です。
男の子で多い病気になります。
当院でも猫の尿道閉塞の患者さんはかなり多く、毎週1頭、多いときは2頭くることがあります。
・おしっこがでない
・トイレで力んでいる
・トイレに頻繁にいく
・尿漏れ、トイレの失敗
・血尿
・少しずつしかおしっこがでない
・食欲がない
・嘔吐
・元気がない、ぐったりしている
この病気は2、3日様子をみただけで命にかかわります。
さらにこの地域では屋外と屋内を自由に行き来している子が多く、
トイレが外なので発見が遅れてしまいがちです。
元気がないかな…と一晩様子をみただけで、朝方に廊下で亡くなっていたなんてこともあります。
尿道閉塞の原因は、膀胱炎や尿石症などが背景にあります。
炎症ででてきた細胞や結晶、結石が細い尿道につまってしまい
おしっこがでなくなるのです。
女の子にくらべ尿道が長い男の子でおこりやすいです。
おしっこがでなくなると膀胱がパンパンになり、
腎臓に負担がかかり、急性腎不全という状態になり命にかかわるのです。
急性腎不全により、元気がなくなり嘔吐、けいれんなどの神経症状がでことがあります。循環も悪くなり、体温がさがったり、不整脈や心停止を引き起こします。
尿道閉塞は命を救うために、とにかく早く閉塞を解除することが重要になります。
急性腎不全の進行程度によっても回復の早さや救命率が変わります。
飼い主さんのご協力のもと、カテーテル等を用いて一緒に閉塞を解除していきます。
あまりにも暴れてしまう子は鎮静をかけて行うこともあります。
無事に解除ができても油断は禁物なのがこの病気です。
腎臓の悪さによっては点滴をたくさんしても助からないこともあります。
多くの子は、尿道にカテーテルをつなげ、点滴を流して数日の入院が必要になります。
再発しやすいのもこの病気の特徴です。
そのため生活環境の改善やごはんの変更など様々な方向から治療が必要になります。
再発を繰り返してしまう場合は、手術が必要な場合もあります。
尿道閉塞は発見がおくれがちです。
血尿や頻尿が前駆症状としてでていることが多いので、
閉塞する前に膀胱炎治療をおすすめします。
おしっこの様子がおかしければ様子をみずに、早めに来院してくださいね。